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神戸新開地 幸福荘界隈  たかがテレビ されどテレビ

写真提供:毎日放送
ISBN 978-4-939042-17-1 C0036
編著者 温井 甚佑
発行 アットワークス/2005年11月発行
体裁 A5判・384ページ・ソフトカバー
定価 本体2,000円+税

   

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いまテレビはデジタル新時代を迎え、さらには、放送と通信の融合という大きな波が押し寄せている。
テレビ文化はいったいどこに行くのか?
テレビそしてドキュメンタリーが、“出来ることをする”“行くところに行く”方向性を指し示すシナリオ作品集!

編著者は、毎日放送記者としてニュース取材を、ディレクターとして番組制作を担当、「カメルポ」「テレビ夕刊」「つとむのジャスト12」「直撃」「テレビルポルタージュ」「土曜どきゅめんと」と、次第にドキュメンタリーに取り組むようになり、1980年、「映像80」にたどり着き、多くの出会いと別れの人間賛歌を制作。本書は、編著者がディレクターとして制作したドキュメンタリーシナリオ14作品、森崎東(映画監督)・金賛汀(ルポライター)・金村義明(野球評論家)・沖山秀子(女優)・角淳一(パーソナリティ)・吉岡攻(ジャーナリスト)各氏、関西民放4社ドキュメンタリストによるテレビ・ドキュメンタリー論などを掲載し、今後の論議の方向性を指し示している!

森崎 東(映画監督)

当然だろう? ドキュメンタリーは俳優でもニセモノでもないホンモノの人間を、それも直接の当事者を生身のまま、いわば生体実験しているんだ。ドラマにはコンリンザイ写らない生理や脳細胞のショック反応まで写ってしまうのを遮けることは不可能なんだ!
角 淳一(パーソナリティ)

彼の好きな言葉に吉田松陰の詩がある。「行くところに行く」はその一部だが、私も温井も「行くところに行く」。たいしたところに行けないだろうが、もうあまり時間がない。ひょっとしたら二人とももう「行くところに行ってしまっている」のではないだろうか。テレビの可能性など言っている場合ではないのかもしれない。
主な内容
    時は云はず 勢は云はず 森崎 東(映画監督)
    TVドキュメントと在日朝鮮人問題 金 賛汀(ルポライター)
    戦後六十年とウトロ地区 中村 一成(毎日新聞)
    「在日魂」その後 金村 義明(野球評論家)
    私の女優人生 沖山 秀子(女優)
    テレビの可能性 角 淳一(パーソナリティー)
    映像80 貝谷 昌治(大阪芸術大学教授)
    ナレーター冥利につきる 坂本 登志子(ナレーター)
    テレビについて考えた「二つの場面」 沢田 隆三(毎日放送)
    ドキュメンタリーがくれた突破者的生き方 石高 健次(朝日放送)
    …されどテレビ、されどドキュメンタリー 杉本 真一(関西テレビ)
    行方不明の遊び心 吉川 秀和(読売テレビ)
    おばちゃんもイケメンが好き 橋本 正樹(大衆演劇評論家)
    わからへん自分が おもしろい 岩田 健三郎(版画家)
    テレビはどこへ行く 吉岡 攻(ジャーナリスト)
    映像シリーズ 温井甚佑全作品一覧
毎日放送ドキュメンタリーシナリオ
      [映像80] 神戸新開地 幸福荘界隈
      [映像80] 新・アリランのうた
      [映像80] 浮島丸 釜山港に向かわず
      [映像80] ウトロ 90 冬
      [映像80] 甲子園の異邦人
      [テレビルポルタージュ] 再生 沖山秀子
      [土曜どきゅめんと] いま河内で革命が…
      [映像90] 鎮魂 45年目の旅
      [映像90] 敵米兵俘虜 昭和17年 キスカ島
      [映像80] 恵子の母子旅芝居
      [映像80] 岩田健三郎のヘラヘラつうしん
      [映像90] マリの春 ある強制退去命令
      [映像80] ただいま一戸 丹後小脇冬物語
      [映像80] 不明の花 塔和子の世界 

読者コメント

 シナリオあり、解説あり、論談ありで、私達の知らない世界をのぞくことが出来た。又、ドキュメントであり、そこに登場される人物を通し、さまざまな人生と生きていく各人の苦悩、努力が非常に参考になった。
 今回のような、人の生活(暖かい地方→寒い地方)を通し、その地域と人のかかわりのあるドキュメントの出版を希望。(60歳代・男性)

 最高でした! 内容はむろんのことですが、まず、こんな本の作り方もあるのだと感心させられました。こういうふうに集団の仕事をまとめるというのは心地よい風を感じました。

「神戸新開地 幸福荘界隈」。これはもう、温井さんの人柄の反映ですね。なんていうか、こういう視線、好きですね。人というものをとにかく低く低く見ていく。悲しみや切なさや苦しみを問いつめるのではなくて、そのはてを見る。「そやけど、まあ、ええやんか」ですね。それって体温が温かくないと、ぜったいに映せない。でもこれはもう温井さんの基調低音というか、絶対感性みたいですね。
 どこでこういう大きな包容力を身につけたのですか? もしかして前世の功徳かなあ。

 つぎになぜか「再生 沖山秀子」を。この人、こんなにも壮絶な人生だったのですか。もしかしてとてつもなく不安定だった少女が、その存在感だけで大人に騒がれ、しかも自分の所属しない文化圏の中で……早熟な人の悲劇なのかなあ。しかしここでも温井さんは黙って黙って見てますね。私たちは前衛的な先鋭的な感性のままで生ききることはできないんですよね。しかし青春というのは、そうでしかありえないところもある。それをまっすぐに突っ走ると「沖山秀子」だったのかな。これは青春の墓碑銘ですね。

 そのあと「不明の花 塔和子の世界」、これはもうすっごくよくて、何も言えません。こういうかたちでこの世を生きる人たちがいて、それをそういう人と同じリズムで伝えている人がいる。実に深いドキュメンタリーです。神谷美恵子さんも「らい」のことをまっすぐに見ていたけれど、温井さんは「詩」という崖っぷちをみごとに伝えている。まさにここでは、詩が「いのち」であることがわかります。こういうふうに伝えられると、それがよくわかるし、塔和子という人の人生に感服しました。

 なによりも、これらのドキュメンタリーは時代に媚びていない。問題提起とか、問題追求とかいった手法ではなく、本質を自然に見つめているので、時代がどんなに変化しても伝わっていくと思います。
 それにしても温井さんという人は「大人(タイジン)」ですね。普通、50代くらいになってやっと「わかる」人生の表裏を、若いころから体得していたのですね。沖縄風にいうと「サーダカ生まれ」、霊性が高く生まれてきた人ということですが、成熟した目を早くから持っていた人のように感じました。

宮迫 千鶴(画家・エッセイスト)

 好きな番組内容は多々あるのですが、タイトルにもなってる神戸新開地のご婦人達の歩んで来られた人生の苦労があっけらかんとした様子で描かれ、その達観されているみりょくは勿論ですが、「浮島丸釜山港に向かわず」「ウトロ冬、90」は表出していない歴史の闇と自身の学んできた歴史認識のうすさに大変ショックでした。
 「再生 沖山秀子」は違う人格を演じる役者の苦悩、自分は何者であるのかと問う、無で演じる事と知性との葛藤を、彼女から痛感し共感することさえできました。
 あまりにも切ないのが「鎮魂 45年目の旅」です。(これは再放送で見たような気が致します……)原爆の無慈悲さと幼い女の子の美しい着物姿はよけいに悲しみを誘います。
 「ただいま一戸 丹後小脇冬物語は」しみじみと慈しみと温もりが身にしみいり、こんなふうにわかりあった互い同士で終焉を迎えることができるならどんなにいいか、羨ましいと思いました。
 そして、特に文字の創作性ということから「不明の花 塔和子の世界」は理不尽に背を向けられた者の孤独、叫びが深淵から裏づけされて実に胸を締め付けました。…ただその中でも理解し会える相手との出会いは、ほっと…わずかな救いとなります。(30歳代・女性)

図書紹介記事

 民放くらぶ(2007年3月)MY BOOK

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 関西民放クラブ(2007年1月1日)つれずれの記
   時は云わず 勢いは云わず  MBS・温井甚佑

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 あやべ市民新聞(2006年9月6日)
   テレビのドキュメンタリー作品14本収録 「神戸新開地 幸福荘界隈」出版
   社会の片隅に暮らす人々にカメラ向け 時代の光と影を浮かび上がらせた作品群

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 映画撮影(No.170 2006年August)Inside Camerawork

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 GALAC  ぎゃらく(2006年8月号)BOOK欄

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 Journalism Quarterly Booklet(No.197 2006年夏)
 毎日放送が八十年代から制作し続けて来た『映像80』などのドキュメンタリーシリーズのシナリオ作品集。14編のシナリオと関係した人々による小論、エッセイを収録している。
 表題の作品では、かつての歓楽街・新開地で肩を寄せ合って暮らす水商売出身の老女達を描く。その他在日、戦争の傷跡、ハンセン病などテーマは重く深いものばかりだが、シナリオに表れるやりとりには、下からでも上からでもない同じ場所に立って、人々が何を感じ、考えているのかを知ろうとする制作者の姿が伝わってくる。だからこそ、人々の何気ない一言が見る(読む)者に迫ってくる。
 編著者は毎日放送プロデューサーを経て、スポーツニッポン開発勤務。

 神戸新聞(2006年5月26日)
 関西発のドキュメンタリー番組 本にまとめて“再放送”
  14作品分 高齢女性や在日球児追う 
毎日放送ディレクター 温井甚佑さん出版

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 中日新聞(2006年4月5日)「芸能」欄
   社会の片隅に暮らす人々 ドキュメンタリーを本に

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 宝塚てくてく(2005年12月号)「本の紹介」

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 大阪日日新聞(2005年12月24日号)「芸能」
   番組作りに一石 TVマンがシナリオ集

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